2010年8月13日金曜日

果てしない航路

8月8日今回、最長のレグ。三宅から八丈の60マイル。潮が強いという情報を得ていたので、21時就寝、午前3時に出航。外は暗黒の海、しかも波は高かった。いつもは5ノット平均で進むが、今日は3ノット平均。これでは20時間かかってしまう。舵を持つ者が6名いたので、1時間交代で舵取り、その後ワッチ1時間。つまり2時間起きていればいいのだが、波が悪く艇内ではゆっくり寝てはいられない。1回目のワッチは満天の星空、流れ星、水平線から上る太陽を堪能。自分の責任を果たしてバースに倒れ込んだ。さて、次に目覚めてびっくり。島に寄せられている。八丈島ならぬ御蔵島だった。流れる滝にどんどん寄せられる。平均2ノットも出ない強烈な潮だ。これでは二晩目を覚悟せねば。まだまだ八丈までは40マイル以上ある。2回目のワッチはそれまでの潮が嘘のように消え去り、平均7ノットで南下。私の番の時に最高速度を記録した、運が良かった。そして2度目のワッチオフ。暑いが我慢して寝てしまう。それにしても波が悪く、久しぶりに船酔いしそう。ヒールした上側に寝ていたので苦労してしがみついて寝る。ここで起きたら気持ち悪くなりそうなので、とにかく目をつぶる。3回目のワッチは八丈小島の前。ここでスムーズに入港できないと夜間入港になってしまう。責任重大な場面だ。前方に網が見えると思ったが、こんなところに網などある筈がない。潮が悪く波頭が砕けて白く繋がっているのだ。八丈小島の前はごうごうと流れる川のような潮流。タックタックで攻めるが一向に前にいかない。セーリングは諦め機走で直行コース。それでも横流れしてしまう。格闘2時間あまりでやっと前へ進んだ。神湊港までは、あと数マイル。お日様が落ちるのとの競争だ。辺りが薄暗くなったころ無事に入港。憧れの八丈島に舫をとることが出来た。

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