尾鷲を出て紀伊半島を平和に南下。那智の滝が運良く見えたりとすっかり観光気分。荒れると思った潮岬も難なく通過。そこまでは良かったのだが・・・なぜか夜になると必ず荒れてくる。10ノット、20ノット、ええ!どうして30ノットまで上がるの?しかも波は最悪。いつも乗っている海は外洋ではないと痛感。これが外海なんだあ、と改めて実感。3人ずつのワッチで3時間働き、6時間休憩。深夜のあたると、これが辛いこと辛いこと。深夜を間逃れると今度は夕暮れと夜明けに当たる。寒い!トイレ行きたい!すべて我慢がまん。ワッチの時間は倍以上に思え、オフの時間は半分に思える。しかも木の葉のように揺れる艇上では熟睡できぬ。着替えもアクロバット。こんなのは外洋では日常なんだろうけど、すっかり潮気の抜けた情けない都会人にとっては試練の連続。ミニボルボオーシャンレースの体である。
途中、高知の久礼という素敵な港に寄港。カツオの一本釣りの漫画のモデルになった町とか。カツオのたたきの美味しさが今でも喉に残っている。うーん、陸からまた来なくちゃ。一気に4kg減量できたのに、また戻りそう。難所足摺岬は、それほど苦しまずに抜けたが、そこからの九州渡りが、これまた試練の時。35ノット、追い風で悪波。舵をもっているとぶっ飛ばされそう。いや実際何度か体が浮き上がってひやひや。早くも帰りのレースが心配になるというもの。
行く手は暗黒の海、そこを孤独に耐えて走るヨット。精神的には苦しいスポーツである。こういう中でも名手CB君の大活躍で何とか安全を確保しながら宮崎に着くことが出来た。
海の色は既にコバルト色、これから南の海へと世界は続く。
4月14日から4月17日にかけての出来事
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