最終レグは最も長い330マイル。2回のナイトセーリングを挟んで推定50時間の連続航海。
屋久島から黒潮を渡る辺りが風強く、波悪く大変な苦行。3時間ごとにワッチを組んで寝ずに走るわけだが、なぜかいつも厳しい海況なのは、普段の行いのせいか?でも時には平穏な時間もある。そういう時は船上でランチ。そして水洗?の流し台で食器洗い。海上生活者、いや難民の体。ワッチオフでもぐりこむ毛布はすでに潮だらけ、汗まみれ。自分で自分の臭いに辟易。でも、そういう暇も無く眠れる時は貴重な時間なのでむさぼる様に睡眠をとる。しかし、平穏な時はいいが、少しでも風が強まると、船は木の葉のように揺れだす。そういう中では熟睡という訳にはいかず、目をつむってひたすら疲れを軽減するのみ。排泄をコントロールする事から生活が始まる、畳の上の生活が懐かしい。夜の海は危険が一杯。一歩誤ると死の世界。2度ほど波に飛ばされベンチから滑る落ちる。本番のレースが心配。夜のワッチも3時間ごとにめぐってくる。3人でワッチしているので舵を1時間交代で受け持つことになる。各種計器が完備されているレース艇だが、夜の走りで頼りになるのは、星明かり。暗黒の海の頭上には満点の星空。ある星を決めてそれを頼りに舵をとると大きな狂いはない。かつての航海者達は皆こうして船を進めたのだろうと思うと千年の月日が一気に巡ってくるような気になる。
そうこうしているうちに南の島、沖縄に到着した。
4月22日から24日に掛けての出来事
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