2009年8月4日火曜日
辛い夜
7月29日 夜10時の天気図を確認して出航。出だしは追い手で網をかわす。結構吹いている。暗闇を飛ばすのは怖い。やがて船首を伊豆へ向ける。ワンポンリーフ、スピードはあるが斜め世界の始まりだ。波は南なのでうねりを伴いどんどん悪くなる。新入生のT君は苦しそうにはき始めた。新人さんには辛い海だ。ざぶんざぶんと波に当たりスプレーを浴びっぱなし。これで一体何時間進むのだろうか。夜はなかなか明けない、2時3時一番辛いころだ。ワンポンリーフでも辛くなり、たまらずツーポンリーフ、28ノット平均の風。時折30を越す。ヨットは頑丈だが、人間は弱い。弱音を吐きたくもなる。やがて空がうっすら明るくなってきた。4時半を過ぎた。このころから猛烈な霧が発生。どんどん視界が悪くなる。1マイルどころか500m先もわからない。突然左舷に何かが見える。コンテナヤード?こんなところに!大井埠頭でもあるまいに。現役に何もありませんよとたしなめられる。疲れて幻覚を見たようだ。これで果たして第一の目的地、式根島まで行き着けるのか。一旦稲取にいれて休憩と真剣に考えていたらブッシュ大先生、おまえは何のために来てる!と一喝!ひたすら我慢の上りが続く。そのうちに伊豆半島が見えだす。伊豆にとっついたら、ひたすら南下。このころから風も安定。爽快な上りが続く。潮に押されてずんずん南へ。稲取はかわせず一旦タック。あとはすいすいと式根を目指す。夜の悪夢がウソのような、滑るようなセーリング。辛い悪夢は吹き飛んだ。
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