民宿では、ゆっくりと眠ることが出来た。やはり空気がちがうからかなあ。潮の香り、海辺を抜けるそよ風、心身共に休まるというもの。やはりたまには海に来なくてはね。仲間は忙しいビジネスマンばかりなので、今日も独り海でお仕事。朝はゆっくり寝ていても良かったのだが、階下の話し声で目が覚めた。どうも今日の天気の話らしい。予報では雨模様だったので気になって会話に耳を傾けてみた。原付バイクで通り掛かった地元の方らしいが、おそらく年齢は高齢の入り口、まあ言ってみれば自分と同年代。赤いバイクは女性、白いバイクは男性でワンちゃんが同伴。身の回りのこういうシチュエーションを思い起こしてみた。近所の人に出会った場合、わざわざバイクを停めて親しみのある会話をすることはまず無いであろう。せいぜい頭を下げ、会釈するぐらいだろうか。ゆったりとした時間が流れる地域社会はすでに都会では消滅してしまった。ここは、潮風がもたらす温かな人間関係が存続している地とみた。羨ましい限りである。
さて、クルーMTさんの懸命の努力により、我々の愛艇はピッカピカの状態。今いる陸のハーバーを離れるので大きな整備をしたが、工事をしてくださった方が何人も来て話しかけてくださる。皆、一様に今後注意すべき点など事細かに説明してくださった。みんな海と船が好きでこの仕事をされているのだなあ。そして、それぞれがご自分のやられている仕事に誇りをもっているように感じられた。
この歳になって転身は出来ないだろうが、好きなことをしてメシが食えるのは何とも羨ましい限り。まあ、その世界の中に入れば色々あるのだろうが、皆さんいい顔をしてお仕事されてる。その心がけを見習わなくては。
たった、100mばかりの世界で一番短い、しかし、ここまで来るには賛否両論あり、とてつもなく長い引っ越しはひとまず終了した。問題は、これからの乗り方であろう。昨年以来、ちょっと海から遠ざかっていたが、自分の中のハードルを越えて無事に復帰できるのだろうか。仲間は、いい奴ばかりなのだが、いかんせん社会で活躍しすぎている。皆の脚がどれぐらい海へ戻ることができるかが鍵のような気がする。それまで、これまで通り管理人をすることになるのであろうか。
3月28日の出来事。
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